【ベヒシュタインとの日々〜名取さんに調律をしてもらって】
1929年製のベヒシュタインと共に過ごして
4年が経とうとしています。
世界最高峰のひとつ「ベヒシュタイン」という楽器は
購入するまで一度も弾いたことはありませんでした。
しかし、音大時代からずっと憧れ続けてきました。
大学の資料館で何かの文献で出会った
「ベヒシュタインは弾き手を育てる」という言葉。
その言葉に私は惹かれました。
出会いたい、育てられたい、という願いが宿ったはじまり。
実際、24年後に出会い、
迎えて過ごして、
まさにそのとおりでした。
私が信頼している調律の名取さんは
長年ドイツを始めヨーロッパで
新旧の数多くの名器を調律されてきた
プロフェッショナルです。
名取さんも また、「ベヒシュタイン」と同じく
私を育ててくだっています。
ピアノのメンテナンスでしか お会いしませんが、
択一されたピアノの音色と響きが
数時間で呼び覚まされていく技術と感性には
感動に満たれ、
その余韻は静かに残ります。
「終わりましたよ」と声をかけられ お部屋に入った途端
驚きました。
ピアノ部屋の空気がひかりで満ちていたのです。
次第に私の内側が優しさに満たされて
涙が溢れてきました。
弾くうちに感謝と愛が
私を捉えてなりませんでした。
名取さんは言いました。
「指は乗せるだけでいいんです。
最初に出した、その響きが倍音をうみ、
倍音がさらに倍音をうみ、まし広がっていきます。
それが曲全体を運ぶのです。
みな、弾きすぎているのです。」
「クラシックの名曲は最大限の美しさが、
その曲の長さ、構成に完璧に表されています。
そこに委ねる。
このピアノは最高峰です。
そのことを弾くごとに教えてくれます」。
仕事に生きる…。
それは、今愛していることに全幅の信頼を置き、
その愛に運ばれ導かれることに委ねること。
次第に自分という存在が一体化し、消えていく…。
名取さんから私が受け取っていることは
ひとことで表すならば
「愛のなか信頼して紡ぎゆけばよい。
しかし、実は至極シンプルでありながら
なぜかそれができる人は少ない」。
着飾らずに率直に溢れるまま話される言葉は
「いのち」言葉。
ああ、そうありたい。
ああ、そうありたい。
大いなる音の世界が
ちいさな者をとおして
最大限に顕される奇跡を生きていきたい!
さいたま市緑区ピアノ教室
まえだやえこ
まえだやえこ
追伸
レッスンでの感動が毎日沢山あり過ぎて日曜日だけのブログには納めきれません。
そこで、思いついて書きたくなった時はいつでも綴っていこうと決めました。
今日も、まとめられたら もうひと書こうと思います。
お宜しければ訪れてくださいね!
感謝を込めて
レッスンでの感動が毎日沢山あり過ぎて日曜日だけのブログには納めきれません。
そこで、思いついて書きたくなった時はいつでも綴っていこうと決めました。
今日も、まとめられたら もうひと書こうと思います。
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感謝を込めて