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ありふれた日常をよろこびにかえる



なんて清々しいの。


昨朝
子どもたちの登校班が行き、
再びしずかになった道を歩きながら
9月半ばの空は
どこまでも澄み渡っていました。

ショパンノクターン13番。
冒頭のしずけさ  は
聴く人のなかに
あたたかでひろやかな空間があることを気づかせはじめます。

中間部は
抑えていた悲しみが
美しい旋律と
印象に残る和音の響きの移りで
あらわされていきます。



10年少し前くらいに

映画「戦場のピア二スト」
テーマ曲に
起用された曲です。


私は日課ピアノの5曲目に 弾いています。




弾きながら
ふと感じました。



ああ、
今日は息を
もっともっと深く感じて弾こう、
と。  



スピードをゆるやかにし、
丁寧に打鍵していきます。




すると
音と音の間に、
無意識すぎて
感じ取りきれていない旨味が
凝縮されていたことに気づかされていきました。




そしてさらに弾き深めながら
思ったったのです。

レッスンで
生徒さんに弾けるようになることを
意識を持ちすぎて
音を深く味わうことへと
導けていただろうか、と。




すると
数人の生徒さんが
次々に浮かんできました。




弾きながら浮かんできました。






みんな
学校生活があり
宿題があり
遊びたい思いもあり、

そのなかの
かけがえのない時間を
毎日ピアノに向かうことに使っています。



ひとは
機械ではありません。


今こうして
弾きながら感じる私と同じように
繊細で、
またしなやかで、
また
力に満たされる心を持った存在。




そして
同じ学年でも
また
同じほどの背丈でも
ひとりひとりは
おなじではないのです。


音楽は
ひとりひとりに
オリジナルに関わります。




また、
つぎつぎ 弾いていると
突如として
こんなことも感じました。



ああ、あの生徒さんには 
あの曲をあげようかな、
と。




今私が弾いている曲とは
関係ないことも湧いてくる不思議。




今のこの曲を終えたら、 
横にあるメモに書いておきました。






つぎ、つぎ、
また弾いていると
ふと、指が絡み、はやさが乱れました。
その瞬間、


そういえば
昨日生徒さんが指が絡み絡みだったな。
だけど今の私のように
たまたま転んでしまっただったのかもしれないな。


まるでまだ弾きけれていない部分として

「よし!今5回弾いて得意にしちゃおう!」
なんて言ったけど、
本当は見えないところで
たくさん練習していたかもしれないな。





ひとのすべては知り得ることができない。






レッスンは生きています。

瞬間瞬間が
かがやくものでありたいです。



生徒さんにとって
導かれる内容や言葉掛けは
直接
生徒さんとピアノとの関係に
大きく影響するからです。



いつも
しずかに 音に向き合え、

生徒さんの中に
ピアノと
本当の絆が
うみ育まれるレッスンをしたいです。




なぜならば、
ピアノは
ありふれた日常を
いつも変わらない
やさしさと ときめきと
よろこびに入れてくれるものだから。




今日もよろこび満ちる日でありますように。
みなさま、
今日もお元気でいてくださいね。

こころからの感謝を込めて。



まえだやえこ

今日は
主人のバースデー。
日曜日はささやかなお祝いをしようと思います。
こちらの画像はクリップ集からお借りしました^ - ^