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きよしこの夜


しずけき夜に星はかがやく

すべてのひとの こころの深みに
おとずれる やさしさ

森のいずみは
誰に知られることなくとも
清らかさを保ち続ける



テレビもスマホもラジオも切り
ただ自らの深みにしずまる。




弾いている その感覚が 空虚に感じることがある。


そんなとき
わたしは一目散に潜り込むのだ。

うちなる森の泉へ。



内的な音の世界。

目に見えない優しさが
空気を震わせ
いるよ!いるよ!と感じさせてくれる。

つくったのではなく
ただ 我が息とひとつとなった音…
嘘のない 本音のありのままの音だけを
紡ぎだしたい。
たとえ つたなくとも
その息吹のなかで、
やさしさに包まれ
天の世界を知れるのだ。

そこで見出す。

「やさしさ」は 音をたてない。
「やさしさ」はご自分を主張しない。

ただ 寄り添い 微笑みたたえ
ともに よろこばれることを。

ああ、音楽よ
いつも あなたの胸にいこわせてください。

あなたのやさしさに 自らが消えるまで
ひとつにならしめてください。

星のまたたきに音を感じる。

星のかがやきに 永遠を重ね見る。


世界が まことのひかりに照らされる聖夜。

天から注がれた星のたもとに
おうまれになった

その神秘はひかりとなって
全地に満ちる。