こどものサマーコンサート


さいたま市は本格的な夏が始まりました。みなさまのところはいかがですか。
先週土曜日にこども達のサマーコンサートを致しました。6名の生徒さんが塾や学校のイベントなどでおやすみでしたが、そのお友達もいるかのように やさしくて響きあうあたたかな雰囲気でした。
みんな学校は違います。 会うのはイベントくらいです。それなのにお互いを大切に感じているのがわかります。
大切に弾いてきた曲。それぞれに曲に向き合ってきました。
その演奏をお互いに耳を傾けておちびちゃんもお友達の演奏にしずまります。
ひとことも「しずかにしようね」「よく聴こうね」などアドバイスはしていません。それでも みんな 自然に耳を澄ますのです。
このしずけさは音楽だけを見て 聴いている証。

おとなだったら4人でいっぱいのちゃぶ台も、こども達は 「ここにみんな入るよ!」と肩を寄せ合って座りはじめます。
率先しておやつの仕上げを手伝ってくれるこども達。お茶を注ぎ、配ります。

器の一番下には、冷えた豆乳ホイップクリーム、その上に胡麻豆腐と冷やし豆乳白玉団子、その上にソイバニラアイスクリーム、そしてカステラ、キウイ🥝、さくらんぼ🍒、仕上げに琉球黒蜜をたらりと回しかけて。
演奏をおえて 充実疲れのほっとした笑顔。可愛いこども達。身を寄せ合って器にスプーンを入れ、すくい、お口に入れ にこっと笑う。
離れたテーブルに 座っている私はみんなに聞きました。「おちついて弾いていたね!ところで緊張した子はいる?」
以外や以外。全員手をあげました。

ありゃ!
そうなんだね。そうなんだね。緊張するんだね。
もちろん、それは 良い演奏をしたいから でしょう。この「緊張する」という自然な現象はそのまま でオッケー。その上で、それであっても 自分が弾いている曲と自分とが どんな状況であっても一致する感覚を深けるように指導続けます。

おやつが終わる頃におうちの方や大人の生徒さんが来てくださり、プレゼントコンサートの時間がはじまりました。

午前中にアンサンブルのレッスンを受けに来ていて、そのままお願いして残ってもらった栞ちゃん。青年海外協力隊でエルサルバドルに行き、今は帰国し、その本部で働いています。中学からずっと楽器に親しみ、早稲田大学のオーケストラでトロンボーンを吹いていた 栞お姉ちゃんに お願いして、ベートーベン悲愴ソナタ2楽章を演奏してもらいました。「よろこんで!私も楽しい一日を過ごさせて貰いますね!」と笑顔の栞ちゃん。
演奏してくれた「トロンボーン」の起源は 教会での祈りの曲「コラール」の為にあったそうです。あたたかな男性の声のようにささやく響きに みなさま耳を傾けておられました。

後に大人の生徒さん。「弥生子先生、やっぱり私、悲愴弾きたくなりました!」と高揚しておっしゃいました。きっと 悲愴ソナタの持つやさしさが自然に 流れ入って 心に残られたのだと思いました。

そして、今公開中のアラジンより「ホールニューワールド」を私がソロで演奏させて頂きました。
「しってる。この曲しってる。」そうすぐにささやくおちびちゃんと 微笑みあい、弾き進めました。

そしてあっという間のコンサート終盤。最後は みんなで「ビリーブ」を歌いました。素敵なお父様の声が 支えとなっていたのかしら。 響きはお部屋を満たしました。

と、
ひとり小さな子が手話をしながら歌っています。ああ、みんなに見てもらいたい。「みなさん、もう1度歌いませんか?この子が手話をしてくれていました。優しくて美しいので、手話をしてもらいましょう。みなさん、もう1回歌いましょう!」

その子はすぐにみんなの前に立ってくれました。そして小さなお手手で心いっぱい手話をしながら歌っていました。
みんなとひとつになるよう みんなと微笑み合うよう  手話する姿を、私は伴奏しながら見て、なんて 素敵な光景だろう、と 胸がいっぱいになりました。

歌い終わり、コンサートも終わりました。が、なかなか皆さんお開きという感じになりません。

それで、ピンと閃きました!
「それでは もう一曲聴いて頂けますか?5年生の男の子の弾き歌いに 前田の歌のサポートが入った 歌。どんなときも、です。」
わあ!と笑顔になって 皆さん、嬉しそうにしずかに聴いてくださいました。この男の子、突然弾くことになり戸惑ったと思います。でも美しい声で歌いながら弾きました。素晴らしかった。

私は ひとりひとりを尊敬しています。そして彼らの中にある「美しさ」が引き出されていくことに指導があります。
音楽の願い。それはよろこびあうこと。


ひとりひとりは素晴らしいのです。その「ひとり」の中に 音楽はともに住まい ともによろこび ひとつになることを願っています。

これからもひとりひとりの生徒さんが等身大でよろこんで弾いていけるピアノ…聴く誰もが美しく 感動してしまう 真のピアノ演奏ができるよう指導して参ります。


追記です。
ブラスバンドに入っている子達が楽器を持って来ていました。お開きの後に栞お姉ちゃんから演奏のコツを教えてもらいたい!と。
栞お姉ちゃんは小学生の楽譜をのぞきこみ、合わせてみよう!と 聖者の行進のアンサンブルが始まりました。

コルネットとトロンボーン2台。

生徒さんたちのピアノ以外の1面に ワクワクしました。立派に吹く子達の姿に身を乗り出して聴かせてもらいました。
栞ちゃんの優しさ。その優しさに素直に入っていけるこども達の感性。


私はこの教室に感謝しています。生徒さんに   御父兄の皆様に  …。こころから ありがとうございます。
ただ今満員御礼ですが通いたい!と思われる方に通ってほしいという願いはいつも持っています。ご希望があれば在籍生の時間を調整し1枠可能です。

体験レッスンだけでも受けてみたい!そんな方もお待ちします。きっとピアノが驚くほどよろこびになると思います。

音楽の持つ「愛」「よろこび」を ひとりでも多くの方に知ってもらいたいと願っています。不定期レッスンでしたら おいで頂く枠はお作りできると思います。夏休みを利用して、勇気を持っていらしてくださいね!

指導者の方の指導もさせて頂いております。詳しくは直接ご連絡ください。