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雨に潤う 桃の節句

北海道直送便を送ってくれた
その中に入っていた
「いくら」。

お雛様の日に
華やぐ食卓を、と、
待ち望み
大切にとっておいた。

スプーンで
すくってもすくっても溢れる いくらに
友の真心が伝わり、
感謝で満たされた。

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久々の雨の日曜日。

3時に起き、
4時50分スタートの
早朝テニスに参加した主人は

雨に降られることなく
テニスができた。

わたしも
3時とは いかないけれど、

早く起きる。


川越で8時までテニスの主人。

9時には帰ってくる。
 

7時から
しっかり防音して
ピアノに向かった。






ぼろぼろに なった
ヘンレ版の
ベートーヴェンソナタ集2巻。



最近
弾きながら思う。


曲には
いろんな記憶が
まとわれているんじゃないかな。


受験でよく使われるソナタ。


その受験生の思い。
指導なさる先生の思い。



受験に使われても、
演奏会に使われても、
曲が
もともと 与えられている
アイデンティティーのままで
ありますように。









なぜなのか、
最近
わたしは
自分の表現だったり、
自分の力のために弾くことを
できる限り
天に委ねたいと思い始めている。






そう思うようになって、



欲がないことに、
言葉や思いを遥かに超える
曲の愛と自由を味わえると
感じている。







雨に潤う大地。





忘れな草は
春の訪れを
星形のちいさな輝く花で告げる。






そして
最近感じること。


それは

「記憶」ではなく、

「ひらめき」と
「日毎に新しく与えられるよろこび」
生きたい.

と。








体験や
世間体や
はやり、
また
人からの評価に
気持ちを向ければ、

自動的に
自分を使わずに動かされていってしまう。

よいこともある。
そして
不自由さもある。



だから
よい、よくない、の判断もしないで
瞬間瞬間、

聞いたことや
感じたこと、
体験、
感覚を、
いちど
天に返していこうと思っている。

ありがとう、と
ささやきながら。





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音が
わたしが、

大切なひとが
大切な存在が、

すべての ものや
事柄  状況が、


すでに与えられている
賜物を大切にし、
自由で創造的で あれたなら、
どんなに 
本人も
家族も、街も、地域も、
国も 呼吸を感じあえるだろう!














生徒さんが
先生であるわたしの
生き写しではなく、


生徒さんが
自分に与えられている
まっさらな心で

新鮮に
音楽と むきあえますように。






そのために
わたしは今日も
生徒さんの曲に向き合う。



曲への先入観や
その曲にまつわる 
わたしから湧き上がる
いろんな思いを 
弾くことで知り、

そして
手放し 
自由になっていくために。

握りを手放し
自由な心で
生徒さんを
迎えられるために。







生徒さんひとりひとりに
与えられている可能性は
ゆたかだ。



オリジナルだ。


その
オリジナルの豊かさが
育まれ
実を結び続けていく 極意は

「安心のなかで
   幼子のように
   自らを音の愛に委ねられるところ

にあるように
わたしは感じている。




「ピアノ」のなかで
「音の世界」のなかで

ひとりひとりが
自分自身をよろこび、
どこまでも
希望を持って歩む力が
育まれていけますように。