母の姿
しずかに布に向き合う姿
ひとつの作品に
膨大な時間を重ねている
色の組み合わせや
刺しかたを考えて下絵を描き、
紡ぎゆく
しずかで
ゆったり ときが流れる
忙しい日常にあって
紡ぐときを生み出してきた母。
日常が
作品になると
日々の営みや情景が
やさしさとよろこびに溢れていることに
ふと、気づきます。
アップルパイが焼きあがる作品に
焼きたての甘い香りを思い浮かべたかな。
ふと笑みがこぼれる。
紡いでいる母に
焼きたての香りを届けよう。
林檎の季節を待ち焦がれながら
今は
スコーンを
パンを焼こう。
紡ぐ手を休めた母
目が疲れるのかな。
目の下をゆっくり押している。
その姿が
美しい。
香り高いコーヒーを淹れてあげよう。
母が我が家に訪れた時は
母が聴きたい曲で
もてなそう。
愛の夢
乙女の祈り
幻想即興曲
ラ カンパネラ
ほかに 何をオーダーするかな(笑)
全部全部
弾いてあげよう。
幼い頃から
ピアノを習わせてくれた
その母に
音色をとおして
よろこびが流れますように。
ありがとう
の想いが
そっと伝わりますように。
ありがとう
ピアノが響く日常を
ありがとう。
音は
目に見えないけれど
わたしも
日常をつむいでいます。
生徒さんと
生徒さんのお母様の日常に
ご家族の日常に
よろこび満ちますように
お部屋を整え、
響きのなかで
今日もお迎えします。
さいたま市緑色 浦和区ピアノ教室
まえだやえこ