音を超えて響くもの

皆様いかがお過ごしですか?

 

今日お話しさせていただくテーマは、「音を超えるとき」です。

 

よろしかったら最後までお読みください。

昨日コンサートを行いました。

 

 

 

1時間ちょっとのピアノ演奏を聴いて頂き、その余韻の中でグラタン・野菜たっぷりスープ・焼きたてパン、焼き菓子とお茶を召し上がって頂きました。

 

演奏曲目は、リストのコンソレーションや愛の夢・

ショパン 幻想即興曲やノクターンの数々。

今日はその中で感じたことを分かち合わせてください。

 

私は弾きながらいつも思うことがあります。

弾けば弾くほど心の目で見える風景がより豊かになっていくということです。

 

例えば「愛の夢」はもともと歌曲で歌詞があり、

最初からのテーマメロデイーは「愛しなさい 愛しなさい」と語ります。

少し高ぶってくるところでは

「そうしなければ、愛する人のお墓の前で泣き崩れる日が来るでしょう」。

 

最後にテーマメロデイーが、

慰めに満ちた美しい高音部の和音に彩られて再び静かに語ります・・

「だから愛しなさい 愛しなさい」と。

 

 

この曲を弾くようになって20年以上、

何百回弾いたことでしょう。

 

その歴史の中で愛する父が天に召されました。

高校2年の生徒さんが、

また生徒さんのお母様が天へ帰られました。

東北の大地震もありました。

その度毎に弾き紡いできました。

 

そして先日お友達のお仲間の奥様が天へ帰られました。

一昨日、そのお方のために やえこさん、ご夫妻が最後に歌った讃美歌を弾いてほしいの・・とリクエストされ昨日フエースブックに立ち上げました。

その直後のコンサートで弾いた「愛の夢」でした。

 

奥様の残された時の中で

フランキンセンスというアロマオイルを患部や背中に塗っておられたご主人の愛の眼差し。妻の愛した讃美歌を口ずさむご主人に合わせ、

既に様態がかなり悪いのに最後まで歌い切られた奥様の命の声が、

曲を変え「愛の夢」の中で響きあう感じがしました。

 

 

教室では、生徒さんにレパートリーを持ち、

レッスンでも年月を超えて弾き紡いでもらっています。

 

その理由は、「弾けた」を超え、「自由に弾ける」となり、

さらに弾き紡ぎながら「弾ける」をはるかに超え、

内面で音と向き合い、自らの血肉、

心から紡ぎだされるようになっていってほしいからです。

きっと生徒さんも どなたかに言われることがあるでしょう。

「何か弾いて・・」と。

 

その時に臆せず、静かに音だけに向き合い、

あなたならではの音色で紡ぎ弾かれる・・・。

 

「ピアノを習っている」を超えて、

あなたの周りの誰かに音を通して優しさをプレゼントすることができます。

それがピアノが弾ける最大の恵みかもしれません。

 

 

お読みくださりありがとうございました。

 

読んでくださる方がいらっしゃるので、書くことができます。

感謝しています。

 

さて今朝(12月17日)のさいたまは ぐっと冷え込んでいます。

 

皆様、あたたかくお過ごしください。

 

♪主、我を愛す お時間がおありでしたら聴いてみてください。

 

さいたま市緑区 静けさのなかで音だけに向き合う まえだやえこピアノ教室